TMC300

概要


TMC300系は1982年頃より製造が開始された、TMC200系の発展型大型軌道モータカーである。エンジンの定格出力が、TMC200系の185[PS]から235[PS]にアップされている。

TMC200系に比べると個体数は少ないものの、JRから私鉄まで満遍なく分布しており、地方私鉄向けや第三セクター鉄道向けとして新造された個体も存在する。
1999年以降、キャブの形が変更され、扉の位置が変わったほか全体的に角ばった車体になっている。また、この時期から仕向け先によって細かく形式が変更されるようになっている。

基本となるTMC300のほかに派生形が多く存在し、標準軌用TMC301、同油圧ショベル付TMC301B、クレーン付TMC301C、JR西日本向けTMC300C-W、同標準軌用TMC301C-W、除雪装置付TMC300S、同JR西日本向けTMC300S-W、福岡市交向けTMC300D、島原鉄道向けTMC370、京王帝都電鉄(井の頭線)向けTMC300DK、貨車入換機用TMC300Lというバリエーションがある。


1982年頃から製造が開始されたTMC200系の発展型大型軌道モータカー。TMC200系よりエンジンが高出力のものに変更され、定格出力は235[PS]となった。
国鉄はもちろん、大手・中小民鉄から第三セクター鉄道に至るまで新造車が広く分布している。1999年以降に製造されたものはTMC300C-W同様の車体に変更されている。


TMC300の除雪装置付タイプ。東北地方や北海道などに多く存在する。


基本はTMC300ながら貨車移動機として製造された機種。保守用車ではないため、絶縁装置や転車装置などの装備は省略されており、代わりに入換誘導員のため手すりが増設されている。


福岡市交通局向け機種。
詳細は不明であるが、1号線(空港線)開業時に用意されたものであると見られる。


京王帝都電鉄井の頭線向け機種。
角ばった扁平なキャブが特徴的で、屋根上をクレーンが跨いでいる。


JR西日本向けの機種で、2000年から登場した。キャブの形が変更されており、扉が側面から後位(荷台側)妻面に移設されている。


TMC300C-Wの除雪装置付仕様。JR西日本向けで、TMC300C-Wと同様にキャブの形が変更されている。


下記TMC300S-Wと同型の智頭急行向け仕様。


1999年に登場した島原鉄道向けTMC300。TMC300C-W同様にキャブが新タイプとなっている。