TMC400

概要


富士重工のTMC400系は、大きく分けて2種類ある。国鉄時代に製造された除雪・人員輸送用のTMC400Sと、国鉄分割民営化後にTMC300系の後継としてJR向けに製造されたTMC400A系である。
TMC400Sは、229[PS]エンジンを搭載しており、製造番号1からはじまる。
TMC400A系は、TMC300系をベースに同型の235[PS]エンジンを搭載している。基本形となるTMC400Aのほか、除雪装置付TMC400AS、クレーン付TMC400NCが存在する。製造番号1からはじまる。


1978年に登場した除雪・人員輸送用の機種。
非常に大きな箱型の車体を持っており、冬季のトンネル内の氷柱落としなど人手が必要な作業のための人員輸送に特化して形となっている。除雪装置は前位側にのみ付くものが原型であるが、JR北海道では両頭型に改造された個体も存在した。
製造番号は1からはじまる。2018年頃に消滅。


1990年から登場したJR向け大型軌道モータカー。
TMC300をベースとしており、同様の235[PS]エンジンを搭載する。キャブがそれまでの軌道モータカーと比較して非常に拡大されたことが特徴で、運転台が前後向きに各1箇所設けられるなど、居住性・運転性への配慮を高めている。
JR東日本および軌道保守協力会社に多く所属するほか、近年では第三セクター鉄道への払下げが見られる。
製造番号は1からはじまる。


TMC400Aの除雪装置付タイプ。
除雪装置の拡幅翼が、格納時に機関室すぐ脇まで収まる。このため、機関室横のデッキが切り欠かれており、折り畳みのデッキが備わる。
JR東日本および軌道保守協力会社に多く所属するほか、近年では第三セクター鉄道への払下げが見られる。
製造番号はTMC400Aの続番。


TMC400AのJR東海向け機種。
基本構造はTMC400Aと同じであるが、後位にクレーンを搭載している。
製造番号はTMC400Aの続番。