TMC400A

概要


1990年から登場したJR向け大型軌道モータカー。
TMC300をベースとしており、同様の235[PS]エンジンを搭載する。キャブがそれまでの軌道モータカーと比較して非常に拡大されたことが特徴で、運転台が前後向きに各1箇所設けられるなど、居住性・運転性への配慮を高めている。

重連総括制御が可能となっており、重連運転の際には編成中1運転台から総括運転を行うことが可能になった。また、転車装置がこれまで手動であったものが、自動化された。キャブ内に新造時から冷房装置が搭載されるようになったのも、TMC400Aが初である。
また、貨物型モータカーの時代から軌道モータカーには荷台が設置されて来たが、TMC400Aからはこれを廃して後位に機材箱を持つのみとなった。

JR東日本向けに製造されたものが大多数であるが、高千穂鉄道向けに1両新造されたものが存在する。現在ではJR東日本から軌道保守会社へ所有が変更となったものが多いほか、後継機の導入により第三セクター鉄道などへ譲渡されるものもある。
製造番号は1からはじまる。

諸元


■ 寸法

長さ 8,250[mm]
2,990[mm]
高さ 3,945[mm]
軌間 1,067[mm]

■ エンジン

エンジン名称 いすゞ E120T
エンジン出力 235[ps]/2000[rpm]

■ 牽引性能

勾配 牽引重量 単車積載時 重量牽引時
水平線 0.5[t] 250[t] 50[km/h]以上 45[km/h]以上
10‰ 0.5[t] 220[t] 50[km/h]以上 10[km/h]以上
25‰ 0.5[t] 100[t] 50[km/h]以上 10[km/h]以上

参考文献


1) 杉山真一郎 『線路の保守に欠かせないスーパーカー 400A・400AS 軌道モータカー(一般用・ラッセル用)』, 鉄道ファン, 通巻373号, (1992/5)
2)松田務 『MC -一般型モーターカー見聞録-』, トワイライトゾ~ン マニュアル11, ネコ・パブリッシング, (2002)


交通建設より転籍


▼銘板未回収