■概要
1976(昭和51)年度開発、1978(昭和53)年度の2両を皮切りに納入が始まった線路上の除雪及び作業員の輸送のために開発されたラッセルモータカーである。
車体は下部車体と上部車体から構成され下部車体は機関室と荷物室で上部車体は定員23名分の椅子を備えた作業室と運転者、操縦者及び指揮者の座席を装備した運転者室とになっている。冬季に多くの人員が必要となる作業(例:トンネル内氷柱落とし作業など)のために人員を多く乗車させられるよう箱型車体となっている。後進時の連絡装置として運転者席と作業車室後部とを連絡するテレホンスピーカーを装備し運転保安を確保している。
暖房装置として9,000[kcal/h]以上の温気暖房を装備している他は185[PS]ラッセル装置付軌道モータカーとほぼ同じ機能を有している。JR北海道では両頭ラッセルに改造されたものも見られた。
製造番号1~
2017(平成29)年度までに全車が引退したものとみられる。
■主要諸元
項目 | 寸法重量 |
機関[PS/r.p.m] | ディーゼル機関 229 |
牽引荷重[t] | 160 |
牽引走行時[km/h] | 50 |
排雪幅[mm] | 4,500(積雪600[mm]) |
排雪速度[km/h] | 20~40 |
■寸法重量
項目 | 寸法重量 |
全長[mm] | 約8,980 |
全幅[mm] | 約2,990 |
全高[mm] | 約3,830 |
自重[t] | 約18.5 |
積載荷重[t] | 約1.0 |
総重量[t] | 約21.0 |
■牽引性能
勾配 | 積載重量 | 牽引重量 | 単車積載時 | 重量牽引時 |
水平線 | 2.5[t] | 160[t] | 50[km/h]以上 | 50[km/h]以上 |
10‰ | 2.5[t] | 110[t] | 50[km/h]以上 | 20[km/h]以上 |
25‰ | 2.5[t] | 60[t] | 45[km/h]以上 | 15[km/h]以上 |
参考文献
1)松田務 『MC -一般型モーターカー見聞録-』, トワイライトゾ~ン マニュアル11, ネコ・パブリッシング,(2002)
2)松田務 『モロ、ハイモ』, トワイライトゾ~ン マニュアル14, ネコ・パブリッシング,(2005)
3) 内嶌弘蔵『229PSラッセル装置付軌道モータカー』,新線路,第33巻4号,鉄道現業社,(1979)
4) 小川茂俊『軌道モータカーの変遷』,新線路,第34巻9号,鉄道現業社,(1980)