MCR-4


新潟鉄工と国鉄がMC・MC1~MC4と改良を続けて来た軌道モータカーロータリーの後継機。
改良を重ね十分な性能となったMCR-4は国鉄をはじめ日本全国の降雪地域に導入され、ベストセラーとなった。

 

MC3・MC4と基本的な構造は同様だが、各部の改良、能力向上が図られた。

エンジンは走行用、除雪用共に出力を増強し、牽引性能及び除雪性能が向上している。

従来固定式だったロータリー除雪装置の掻き寄せ翼は上下機構が採用され高さ調整が行えるようになった他、
掻き寄せ翼下部が替刃式に変更された。
また、オーガに異物を巻き込んだ際の破損防止としてシャーピンが採用されるなど、
今日使用されているロータリー除雪装置の基本となる形となった。

当初は後退用の簡易装備だったラッセル除雪装置もMCR-4からはラッセル除雪用として本格的な物が装備された。
従来はラッセルウィングのみで構成されていたが、開閉ウイングが追加され、除雪幅が向上した他、
平面的だったラッセル翼面が渦巻曲線によって滑らかに形成されるようになった。
また、ラッセル除雪装置全体の昇降が可能になった。

 

MCR-4は基本型に加え、下記の通り改良型と標準機用が製作された。

基本型:MCR-4
改良型:MCR-4A
標準軌用:MCR-4S

 

参考文献

松田務 『モロ、ハイモ』, トワイライトゾ~ン マニュアル14, ネコ・パブリッシング, (2005)
保線機械研究グループ『保線機械便覧』,日本鉄道施設協会,(1978)