新潟トランシスの軌道モータカーロータリー

概要


2003年に新潟鐵工所富士重工業から事業を引き継いだ新潟トランシスは、新潟鐵工所の系譜を継ぐモータカーロータリーを生産している。

NICHIJOと並ぶ二大モータカーロータリーメーカのうちの一社として新幹線用から在来線用までさまざまなモータカーロータリーを生産している。

 
機種


新潟鐵工所・MCR-400の後継機種。仕様はほぼ変わらず2003年から2005年頃まで製造された。

類似機種に日本除雪機製作所(現:NICHIJO)・HTR400Rや富士重工業・MCR400-Wが存在する。
 


新潟鐵工所・N-MCR-600の後継となる600馬力級モータカーロータリー。2007年頃から製造がはじまり、現在に至るまで製造が継続されている。

仕様の差異や納入先などにより形式名が細分化されており、以下のように分類される。

・MCR-600A
MCR-600シリーズの基本形。アウトリガを装備する代わりに転車台装置と横取り装置が省略されている。

・MCR-600B
MCR-600Aに段切装置を装備した機種。

・MCR-600BT
段切装置付のMCR-600Bに更に氷柱落とし装置を装備した機種。

・MCR-600E
2014年2月の首都圏での豪雪への対応として製造されはじめた機種。転車台装置と横取り装置が復活している。

・MCR-600EB
MCR-600Eに段切装置を装備した機種。

・MCR-601A
MCR-600Aの標準軌向け。MCR-600A準拠の山形・秋田新幹線用と、MCR-600E準拠の東北・上越新幹線用が存在する。

・MCR600
2014年頃から製造されているJR北海道向け機種。MCR-600Eと同等の仕様である。

・N-MCR600
北海道新幹線・津軽海峡線の狭軌区間・三線軌区間で用いられる機種。

・S-MCR600
北海道新幹線の標準軌区間で用いられる機種。
 


北陸新幹線の豪雪区間にて用いられる800馬力級モータカーロータリー。
 


新潟鐵工所・SRB-6000の後継として2012年から2016年に製造されたブラシ除雪車。
先代は一方方向にしか作業できなかったが、新型では双方向に作業可能となっている。

 
参考文献


1)井上浩, 『新形軌道モータカー(ロータリ除雪装置付)MCR-600A, B型』, 新線路, 62巻11号, 鉄道現業社, (2008.11)
2)青木輝之, 『北海道新幹線における冬期安定輸送への取組み』, 新線路, 71巻5号, 鉄道現業社, (2017.5)