04_電気作業車

電気作業を行うための装置を備えた保守用車。
電気作業では、架線のみならず、電柱、架線ブラケット、電気・信号ケーブル等の保守を行う。
そのため電気作業車は高所作業のための作業台などを備えている。
これらの車両を編成で用いることも多く、重連機能を備えている車が大半である。

鉄道事業者において、電気作業は軌道保守を行う「保線」とは別の区分けになっていることが多い。
そのため所属も保線課ではなく、電気課や電気部となっている。

なお軌陸車にも同様の作業を行うものがあるが、新幹線では踏切が存在しないため軌陸切換えの利点が少なく、
また走行速度が低いことなどから、こちらは主に在来線で用いられている。

■構造


△電気作業に用いる代表的な装備を備えたMMW

・接地装置
万が一架線が加圧されていた際に接地装置で電気を地面に逃がすことで作業員を感電から保護する。
パンタグラフを流用したものが多く、架線高さや偏位を測定する目盛付きのものもある。

・クレーン
電柱、架線ブラケット、資材等の吊り上げに用いる。

・作業台
高所作業を行う際の足場として用いる。
固定式、昇降式、旋回式、伸縮式、展開式など多様な方式がある。
カント区間で作業台を水平に保つ機能を備えた物もある。

・高所作業機
作業台と同じく高所作業を行う際の足場として用いるが、作業台と比べて稼働範囲が広いのが特徴である。
国産保守用車ではタダノ製かアイチ製の高所作業機が用いられることが多い。