05_土木作業車


トンネル・橋梁・高架などの土木構造物の保守作業を行う装置を備えた保守用車。

鉄道事業者において、土木構造物の保守作業は「保線」とは別の区分けになっていることが多い。
そのため所属も保線課ではなく、土木課や土木技術センターとなっている。

 

■ トンネル検査車/橋梁検査車

△基本的な構造の富士重工製TMW

・作業台(側面)
トンネル側面や防音壁での作業に用いる。
展開式のものが多い。

・作業台
トンネル上部での作業に用いる。

・作業機
主にトンネル作業を主に行う土木作業車では高所作業機が装備される。
複線トンネルの中央上部で作業を行うために架線の間を通れる幅の狭い高所作業機が装備されることが多い。

主に橋梁作業を行う橋梁検査車では橋梁の”下”に潜り込むことのできる作業機が装備される。

 

■ トンネル覆工検査車

△トンネル覆工検査車の作業風景。文献1)より

1999年に相次いだトンネル内のコンクリート剥落事故を受けて製作された車両。
このトンネル覆工検査車では表面から40[センチ]程度の、従来からの打音検査では検出困難だったトンネル覆工内部の変状(ジャンカ等)も発見することが可能となっている。

 

■ スラブ軌道作業車

鉄道運輸機構が保有する新幹線建設工事用でスラブ軌道を敷設するために用いる車両をこの項で取り扱う。

参考文献
1)東日本旅客鉄道株式会社『中途採用 エリア職 「線路・土木・建設」の仕事』
https://www.jreast.co.jp/recruit/career/course/area/railroads.html(2023.01.10)
2)三宅浩一郎『トンネル覆工検査車の導入』,新線路,第59巻12号,鉄道現業社,(2005.12)