R300A

概要


R300Aは、1973年に登場した東海道・山陽新幹線向け確認車である。

当時、新幹線における確認車としては1964年12月に登場した東海道新幹線用R200が存在し、1972年3月に登場した山陽新幹線新大阪-岡山間用R300が存在したが、このうちR200の代替を行うこととなりR300の使用経験を踏まえ開発されたものがR300Aである。

R300Aの諸元はほぼR300と同様であるが、運転台が両側に設けられたことが大きな改善点である。
したがってR300の車体は、前から前位運転室、機関室、荷物室、後位運転室の構成になっている。

R300Aは1973年から1984年の間に63両製造され、1993年にR400が、1995年にHSC500が登場するまでの間、東海道・山陽新幹線という第一線で確認車という重責を果たしつづけた。

 
諸元


■ 寸法・重量

長さ 7,500 mm
3,6300 mm(限界測定時)
高さ 3,300 mm
軌間 1,435 mm
自重 14.7 t

■ エンジン

エンジン名称 いすゞ DH100TPB
エンジン出力 185 PS/ 1,800 rpm

■ 牽引性能

勾配 積載重量 牽引重量 単車積載時 重量牽引時
水平線 1 t 30 t 75 km/h以上 70 km/h以上
15 ‰ 1 t 30 t 70 km/h以上 30 km/h以上

 
参考文献


1) 保線機械研究グループ編『保線機械便覧』日本鉄道施設協会, 1978年
2)藤川央玖人『新幹線保守用車の紹介 新幹線用確認車R600 新幹線用電気作業車MKW』建設機械施工, 75巻3号, 日本建設機械施工協会, 2023年3月