JR東日本による、平成元年を『機械化元年』とした保線作業の機械化推進の一環として導入されたマルチプルタイタンパー。
1989年3月中旬頃に品川保線区に配備され、同年5月頃に本格稼働を始めた日本初の分岐器用マルタイで、従来は大人数でやっていた分岐器の搗き固めを機械化し、保守労力の軽減に大きく貢献した保線機械である。
■ 寸法・重量
全長 | 22,690[mm] |
全幅 [約] | 2,800[mm] |
全高 | 3,732[mm] |
軌間 | 1,067[mm] |
重量 [約] | 55[t] |
軸重(最大)[約] | 13.5[t] |
■ 走行性能
回送時:勾配L | 80km/h以上 |
作業時:勾配L | 2.7km/h以上 |
■制動性能
回送時:勾配L | 150m以下[V=40km/h] |
備考:動力としてGMデトロイト・ディーゼルエンジン[420ps]を搭載している
■レールクランプ装置の主な性能
リフティング性能(最大) | 150[mm] |
ライニング性能(最大) | ±200[mm] |
リフティングについてはローラークランプによるレール頭部の持ち上げと、下方に90°回転して使用するフッククランプによりレール底部及び頭部を持ち上げが可能である
参考文献
1)杉山真一郎『分岐器用マルタイの導入』44巻5号 鉄道現業社,(1990.5)