2023年3月 仙台市交通局富沢・荒井車両基地見学会

 


 

去る2023年3月、MCDBは仙台市交通局様のご協力の下、富沢・荒井の両車両基地で保守用車見学会を開催させて頂きました。

仙台市地下鉄は全国でも類を見ない独特な保守用車を多数保有していますが、外部から観察するハードルが高く、これまでその大半が謎に包まれていました。
今回はなんと、ほぼ全ての保守用車を担当職員の皆様の付き添いのもと、間近で観察させて頂きました。なお当日の参加者は7名で、各基地での見学時間はそれぞれ約2時間でした。

 


 

南北線・富沢車両基地では、珍しいバッテリー式モータカーや北陸重機製多頭タンパーなどを見学・撮影させて頂きました。また、高所作業車やレール削正車の作業実演をして頂きました。

 

堀川工機製モータカー・WD-H18ECA(HVM-02)。ハイブリッド式MCは近年増加傾向にあるが、バッテリー走行をメインとするMCで統一している事業者は希少である

 

北陸重機製多頭タンパー・HEZB-17ZP(MT-8)。同社がMTTを手掛けた事例はこれ以外に知られていない

 

東光産業製高所作業車(HL-01)。架線作業などに使われる機械で、作業台を左右に張り出すこともできる

 

日本輸送機製トロ(電台2)。同社製のトロはモノレールを除くと大変珍しく、初確認と思われる

 


 

次に、東西線・荒井車両基地でもバッテリー式モータカーや洗浄車、軌道カートなどを見学・撮影させて頂きました。

 

新トモエ電機工業製モータカー・STBLHV-20-1435(電気1号車)。同社製モータカーも希少で、作例は仙台市のみで確認されている

 

ヨシイケ科研機器製レール削正車・MC0441(RS-01)。電源車とコンビになっており、バック運転のための後方監視カメラとモニタを持つ

 

三東製道床洗浄車・15T-380S(DS-01)。レール削正車の作業時に使われ、ハンディタイプの洗浄機も装備している

 

共栄製作所製軌道カート・TM-S4KM02-000-0(EK-01)。転車用電動ジャッキを持ち、さらに急勾配のある東西線に合わせてゴムタイヤ仕様となっているのが珍しい

 


 

その他、撮影させて頂いた仙台市交通局の保守用車はこちらに順次掲載しております。

 

富沢基地のANT40RR(左)と荒井基地のANT60EBR(右)

 

さらに、当日は保守用車以外にも両基地でアント工業製入換機を撮影させて頂いたほか、各種機械に関する資料も多数頂きました。普段はなかなか接することのできない珍しい作業機械たちと対面することができ、大変貴重な機会となりました。

仙台市交通局の皆様、この度は誠にありがとうございました。