トンネルのコンクリート覆工内部の欠陥を調査するトンネル覆工検査車。
JR東日本テクニカルセンターと三井造船の共同研究を元に製作された。
愛称は「CLIC(Concrete Lining Inspection Car)」。
フル規格新幹線の複線円形断面トンネルで、新幹線車両限界の外方+200[mm]の範囲に落下する可能性のある覆工面を14分割し計測を行う。
3基のレーダ(1基あたりの測定幅:3[m])で測定するため、同じ個所を3往復走行する。
測定装置として3基のマルチパス方式レーダを備える。
スライドアームに装着された2基は円弧状に展開される。オフセットアームに装着された1基は直上へ伸び、アーチ部へ展開し検査を行う。
マルチパス方式レーダは40[cm]までのコンクリート覆工内のひび割れ、空洞、ジャンカ、浮き等の欠陥を3次元的に検出できる。
諸元
全長:15.1[m] 全高:4.00[m] 全幅:3.35[m] 重量:32.9[t]
測定走行速度:3.5[km/h]
勾配 牽引荷重 単車速度 牽引速度
00[‰] 50[t] 50[km/h] 45[km/h]
10[‰] 50[t] 50[km/h] 45[km/h]
30[‰] 50[t] 40[km/h] 15[km/h]
参考文献
JR東日本「トンネル覆工検査車(新幹線用)の導入について」
https://www.jreast.co.jp/press/2004_1/20040702.pdf
建設の施工企画2011年6月号
JR東日本「電磁波レーダを用いたトンネル覆工検査車の検証」
http://jcma.heteml.jp/bunken-search/wp-content/uploads/2011/2011-06.pdf