島原鉄道の保守用車


■概要
島原鉄道株式会社は明治41(1908)年に設立された鉄道会社である1)。明治44(1911)年に諫早-愛野間が開通し営業運転を開始した1)。2年後の大正2(1913)年に南島原まで延伸し42[km]の区間が全線開業となった1)
昭和18(1943)年に口之津鉄道を吸収合併し諫早-加津佐間78.5[km]の営業キロを持つ鉄道会社となった1)が、平成20年に島原外港-加津佐間が廃止され1)現在は諫早-島原港(島原外港から改称)間43.2[km]を運行している2)

 

■保守用車の特徴
TMC300に似た姿を持つ他社で保有例が確認されていないTMC370も目を惹くところであるが、なんといってもTMC100Bを現役で使用しているのは特筆すべき点であろう。島原船津駅に隣接する車両基地で運がよければその姿を見ることができる。
TMC100Bは現役のものに加えて過去もう1両保有しておりそちらは機械番号3を名乗っていた3)

それ以前、昭和50年代前半には貨物型モータカーが2両と自社製の除草薬散布車が1両在籍していた4)

トロは三東製の鉄製トロ、バラスト運搬散布車、および詳細不明の木製トロの存在が確認されている5)

 

■車種別一覧

軌道モータカー
現在見られるのはTMC100B及びTMC370である。

 

トロ
三東製の鉄製トロ及びバラスト運搬散布車が確認されている。
木製トロの保有も確認できるが現存かは不明である。

【鉄製トロ】

【バラスト運搬散布車】

 

■脚注
1)文献1)。
2)文献2)。
3)文献3)。
4)文献4)、文献5)及び文献6) p.31 表-5。
5)文献7)。2012年の撮影とのことであるが、2枚目画像奥に木製トロが2両確認できる。

■参考文献
1)島原鉄道株式会社『沿革』
https://www.shimatetsu.co.jp/company/history.html(2025.01.28閲覧)
2)島原鉄道株式会社『事業案内』
https://www.shimatetsu.co.jp/company/service.html(2025.01.28閲覧)
3)X うみみち(@shimabarakko)
https://x.com/shimabarakko/status/923090822186246149(2025.01.28閲覧)
4)Railway Phot Gallery『島原鉄道 モーターカー』
https://dmh.sakura.ne.jp/photo/data/shimabara_ja+shimabara_Motorcar_171_19.html(2025.01.28閲覧)
5)Railway Phot Gallery『島原鉄道 モーターカー』
https://dmh.sakura.ne.jp/photo/data/shimabara_ja+shimabara_Motorcar_171_18.html(2025.01.28閲覧)
6)井本正『九州・島原の鉄道』,鉄道線路,第26巻8号,日本鉄道施設協会,(1978.08)
7)X うみみち(@shimabarakko)
https://x.com/shimabarakko/status/1699804610977009668(2025.01.28閲覧)