KRC1000


■概要
吊上能力1000[m・t](≒作業半径:12[m] x 吊上能力:80[t]=960)級操重車。
日本では唯一の標準軌鉄道クレーンとしてJR東海が導入している。

 

■導入背景
JR東海が東海道新幹線 品川駅地下に開削工法で中央新幹線 品川駅を掘削するに先立ち、東海道新幹線を支持する工事桁を設置するために導入した。

△品川駅断面図 文献2)より
△新幹線路盤への工事桁追加 文献2)より

 

■組成
工事桁支え台車、KRC1000、カウンターウェイト搭載用トロ、牽引用の軌道モータカーの編成で使用される。

KRC810Nではカウンタウェイトは専用のワゴン車に搭載されたが、KRC1000では別メーカーのトロへの搭載となる。

 

■諸元

・寸法・重量

長さ 19[m]
3[m]
高さ 4[m]
軌間 1,435[mm]
軸数 8[軸]
自重 約130[t](ウェイト含む)

 

・クレーン

ブーム長さ 最大19[m]/最小12[m]
最大吊荷重 80[t](最大水平吊能力60[t])
カント補正 115[mm]
アウトリガ 前後四ケ所

 

参考文献

1)恵 知仁『「鉄道クレーン」出現! 東海道新幹線品川駅の線路を「改造」、目的はリニア中央新幹線(写真40枚)』,乗りものニュース,(2020.08.29)
https://trafficnews.jp/post/79100
2)伊東光『中央新幹線品川駅新設工事における工事桁架設方法の検討』,総合技術講演会概要集(保線),35巻,日本鉄道施設協会,(2020.10)
3)岩坂栄司『リニア品川駅新設工事に伴う操重作業車を使用した東海道新幹線品川駅工事桁架設』,日本鉄道施設協会誌,62巻,2号,日本鉄道施設協会(2024.2)