△文献3)より
■概要
1982年頃に導入された上越・東北新幹線の電気/施設部のトンネル巡回車の老朽化に伴い、その置換用として電気/施設部兼用のトンネル巡回車が2010年頃に新たに開発された。
先代のトンネル巡回車と比較しての主な改良点は下記の通りである。
・電気部・施設部兼用仕様化
・ブレーキ改良(電気ブレーキ→回生ブレーキ)
・走行モータートルク安定性改善(インバーター制御サーボモーター化)
・バッテリー小型軽量化(鉛蓄電池→リチウムイオン電池)
・営業列車320[km/h]運転対応(ポリカーボネート窓厚8→10[mm]/車体前面鋼板厚5.5→6[mm])
なお、本形式は横取車輪が省略されており車体下にハンドリフターを差し込んで車体の横移動を行う。
MTH-1はJR東日本管内に64両が配備されている。

■ 諸元
長さ | 3,000[mm] |
幅 | 965[mm] |
高さ | 1,890[mm] |
自重 | 1,300[kg] |
■ 走行性能
最高速度 | 15[km/h] |
1充電走行距離 | 40[km] |
登坂能力 | 120[‰] |
参考文献
1)堀籠健『新幹線新型トンネル巡回車の導入』,新線路,65巻,4号,鉄道現業社,(2011.4)
2)みやぎ高度電子機械産業振興協議会『企業ガイドブック 第9版』
https://www.pref.miyagi.jp/documents/22987/792144.pdf
(2022.09.28)
3)有限会社尾張技研『JR東日本様向け 新幹線用EVトンネル巡回車Ⅱ 保線用』
http://owarigiken.kir.jp/pdf/tonnelu2.pdf
(2022.09.28)
4)Jitoumyou Chronicle『新幹線トンネル巡回車』
https://mononomigotoni5656.blog.fc2.com/blog-entry-439.html