概要
本機種は新潟鐵工所と国鉄が開発・改良をつづけてきたMC・MC1~MC4の後継機である。
外観はMC3・MC4と類似しているが、機関室が角張るなど差異がみられる。
エンジン出力は走行用202 PS、除雪用260 PSと従来よりも増強され、走行・除雪ともに性能が向上している。
ロータリー除雪装置は、掻き寄せ翼に上下機構が追加され、除雪支障箇所上部の除雪を行なえるようにしたほか、掻き寄せ翼下部を替刃式として掻き寄せ翼本体の損傷を防止するようにした。
また、オーガに異物を巻き込んだ際の破損防止としてシャーピンが採用されるなど、今日使用されているロータリー除雪装置の基本形を成立させた。
ラッセル除雪装置は、従来後退用として簡易的なプラウのみを装備していたが、ウィング付きの本格的なラッセル除雪装置が装備され、ラッセルによる除雪幅が大幅に広がった。
既に実績がある中での改良版として開発された本機種は、十分かつ安定的な性能を誇り、全国の降雪地域の国鉄線・民鉄線に導入された。
1976年から1992年頃までの16年間にわたって製造され、その中でマイナーチェンジも行われている。
製造番号は4000番台であり、細分によらず通し番号で採番されている。
1976年から製造が開始されたMCR-4シリーズの基本機種。
1982年から製造が開始されたマイナーチェンジ機種。
除雪エンジンが変更されている。
新幹線・標準軌向け機種。
東北・上越新幹線の保守基地内のほか山形新幹線でみられる。
参考文献
1)松田務,『モロ、ハイモ ―除雪型モーターカー見聞録―』, トワイライトゾーンマニュアル14, ネコ・パブリッシング,(2005.12)
2)保線機械研究グループ,『保線機械便覧』, 日本鉄道施設協会,(1978)