長谷川工作所のトンネル巡回車

△文献2)より

■概要
青函トンネルは延長が長いことからディーゼルエンジン仕様のトンネル巡回車が製作された。
巡回車としては大型の車体で、乗車定員が通常のトンネル巡回車が2名であるのに対し4名となっている。
JR北海道の保守用車のメンテナンスを主に請け負っている同社であるが、少数ながら保守用車の製造も行っており、巡回車も同社にて製造されたと推定される。

 

■限界支障報知装置対応型 低車高巡回車
青函トンネルには新幹線開業に合わせて、列車の脱線や貨物列車のコンテナが落下して建築限界を支障した際などにこれを検知する限界支障報知装置が設置された。
これは上下線間の通路上に形鋼で三角形のやぐらを組み、上部に光ファイバーケーブルを通したものである。

△上下線間に設置された限界支障報知装置 文献5)より

 

従来のトンネル巡回車は限界支障報知装置の新設によりこのやぐらに支障してしまうため、低車高の巡回車に置き換えられた。

△左側が低車高の巡回車 文献3)より
なお、この低車高型巡回車について製造会社は不明である。

 

低車高の巡回車は青森方坑口と函館方坑口に各1両づつ配備された。
なお青函トンネルには坑口以外に竜飛巡回車車庫と吉岡巡回車車庫が存在する。

△吉岡巡回車車庫 巡回車車庫から本坑までは直角通路で構成されており、操舵機構を有さないことが伺える。 文献1より

 

△竜飛巡回車車庫 文献1より

 


参考文献
1)日本鉄道建設公団関東支社『津軽海峡線工事誌 : 電気』,日本鉄道建設公団関東支社,(1988.8)
2)北海道旅客鉄道株式会社『トンネル豆知識』
https://www.jrhokkaido.co.jp/network/seikan/04.html(2022.09.28)
3)T-24(08nl),(2015/7/29),青函トンネルの巡回車、渡島大野駅の仮待合室に掲示されてた広報に載ってた。
https://twitter.com/3710dc205/status/626157146992840704?s=20&t=It3WPhV8u3fIAKkpsO3Uxg
4)旭川市『青函トンネル巡回車 株式会社長谷川工作所』
https://www.city.asahikawa.hokkaido.jp/files/sangyousinkou/prtool/prtool/category/kikai/k_sonota/co031_04.html(2022.09.28)(Internet Archiveにて閲覧)
5)札建工業『北海道新幹線限界支障報知装置吉岡工区(H27年10月)』
https://www.sakkenkogyo.jp/publics/index/12/detail=1/b_id=20/r_id=31/(2022/10/10)