1953年に設立したオーストリアの保線機械メーカー。
1980年代から日本におけるマルチプルタイタンパーのシェアを伸ばし、現在国内の多くのマルチプルタイタンパーが同社製である。
1954年に01マルタイが開発され、現行の最新型は09マルタイである。
同社のマルチプルタイタンパーの命名規則を以下に示す。
01:1954年頃から製造されたモデル。 日本未導入
02:確認されていない
03:1956年頃から製造されたモデル。 日本未導入
04:1959年頃から製造されたモデル。 レベリング装置搭載。日本未導入
05:日本未導入
06:1965年頃から製造されたモデル。 断続作業走行方式。
07:1970年頃から製造されたモデル。 断続作業走行方式。
08:1980年頃から製造されたモデル。 断続作業走行方式。
09:08の後継モデル。 連続作業走行方式。
断続作業走行方式とは、搗き固め作業を行うタンピングユニットやレールの位置を修正するリフティング・ライニングユニットにレール方向の自由度が無く、1回の搗き固めごとに停車する方式である。
△断続作業走行
連続作業走行方式とは、搗き固め作業を行うタンピングユニットやレールの位置を修正するリフティング・ライニングユニットがサテライトフレームと呼ばれる枠の中に収められており、サテライトフレームが車体と独立してレール方向に尺取虫のように移動を繰り返すことで、車両は停車せずに作業が行える方式である。
△連続作業走行
ハイフン以降の英数字はタイピングツールの本数やユニットの数などを示す。
断続作業走行方式・タンピングツール16本のモデルは08-16と呼ばれる。
08-16の後継として登場したのが08-1Xで、タンピングツール16本でマクラギ1本分を搗き固められることからそのように命名された。
上記の機種はいずれも、一般軌道搗き固めに用いられるラインマルタイである。
分岐器の撞き固めに用いられるマルタイはスイッチマルタイと呼ばれ、ハイフン以下の数字が3桁となる。
08-275:スイッチマルタイ・タンピングユニット2分割
08-475:スイッチマルタイ・タンピングユニット4分割
△代表的な車種のタイピングユニット概要図
黒点がタイピングツール、黄枠がユニット、赤矢印が動作方向を示す。
上記に挙げた代表的な車種以外にも、UNIMAT JUNIORやUNIMA4などの小型マルタイも製造している。
参考文献
1)ハインツシュプリンガー『Plasser & Theurer社』,新線路,69巻,12号,鉄道現業社,(2015.12)
06の後継モデルのマルタイ
・07-16
・07-32
1980年から製造されたモデルのマルチプルタイタンパー
■ラインマルタイ
・08-1X
・08-2X
・08-16
・08-16SH
・08-16/32
・08-32
▲09-16CSM
▲09-16/CST
08の後継モデルのマルタイ
■ラインマルタイ
・09-16
・09-16 GLEISSTOPFMASCHINE
・09-16 CEM
・09-16 CSM
・09-16/CST Gleisstopfmaschine
・09-16/CST Dynamic
■スイッチマルタイ
・09-2X
・09-2X SD
・09-2X SH
・09-475
・09-475 Universalstomaschine
・09-475/2X
小型マルチプルタイタンパー
小型マルチプルタイタンパー