形式不明(C 311用)

写真:近鉄のC 311用モータカー
松田 務「バラクリ3年…:今年は「バラスト=クリーナー」」『トワイライトゾ〜ンMANUAL』6号,1997年,pp.182-193.より

 


 

本項ではMATISA製道床交換作業車・C 311専用のモータカーについて解説する。

 

■概要

C 311は(欧州の標準的な車両限界よりも)規格の小さい鉄道向けの機種であり、軸重などを考慮して、作業車本体とは別にエンジン・発電機を備えた動力車を別に連結する構造となっている1)。この動力車はMATISAではなくGaston Moyseで製造され、C 311と共に2両(74-BC-1・2、機番は本体と共通)が輸入された。

外観はGaston Moyse製の一般的なディーゼル機関車とよく似た形状で、回送時はこのモータカーの動力で走行した。当時の日本では珍しい、電動機で走行する電気式ディーゼル車であった。

C 311の2号機(74-BC-2)が1990年に廃車となった後も、動力車は目黒製バラスト作業車の牽引に使用されていたという2)

詳しい運用方法や諸元はC 311の記事を参照のこと。

 

■文献

1)Construction Cayola『Dégarnisseuses-cribleuses : 75 ans à avaler du ballast !』https://www.constructioncayola.com/rail/grands-formats/2020/12/17/131608/grand-format-degarnisseusescribleuses-75-ans-avaler-ballast(2024/02/17取得).小林 陽三「新しい保線機械と道床改良作業システム」『近畿日本鉄道技術研究所技報』7巻1号,1975年,pp.108-121.

2)松田 務「バラクリ3年…:今年は「バラスト=クリーナー」」『トワイライトゾ〜ンMANUAL』6号,1997年,pp.182-193.