KSP-2002D


■概要
2007年にJR東日本が新在線向けに導入したバラストレギュレーター。
最初に導入した第一建設工業の頭文字を取ってKSP-2002Dと命名された。
従来のバラストレギュレータに新開発の水平加振ユニットを搭載したものが本形式である。

■新規に追加された装備・機能

1.沈下制御式スタビライザー(SCS)
軌道を加振する際に偏心荷重を制御し、最適な軌道沈下量を設定することが可能となった。
偏心荷重は作業運転室のタッチパネルによって油圧シリンダを動作させることで回転の内側または外側へ移動させることで
調整が可能となっている。

2.レベリングシステム
偏心荷重の制御を行うことで軌道の沈下量が細かく調整できるようになったため、レベリングシステムもこれに対応したものに変更された。
従来の3点測定システムに加え、インクリノメーター及びコンピュータが追加された。
これにより、オペレーターは垂直荷重と偏心率を手動で入力するか、自動モードで作業を行うかを選択することが可能となった。

 

参考文献
1)クリスティアン・シュトマー『バラストレギュレータ(KSP-2002D)』,新線路,62巻5号,鉄道現業社,(2008.5)
2)相崎建志『新型バラストレギュレーター導入』