SRB-6000


■概要
SRB-6000は、1993年に登場したロータリーブラシ除雪車である。
SRBはSnow Rotaly Brusherの略である。
試作車と量産車の2タイプがあり、試作型は自走ができず、量産車になって自走可能となった。
試作車1両、量産車4両が導入されたが、新潟トランシス製の新型SRB-6000が導入されたため、2016年までに全車が引退した。

 

■SRB-6000(試作車)

東海道新幹線関ケ原・米原地区の降雪に対しては従来除雪型モータカー(ラッセル)やモータカーロータリーを用いて除雪していたが、これらはレール面下70[mm]より下の除雪をすることができず、たとえ晴天日であっても残雪による運転規制の日数が多い傾向にあった。この運転規制を緩和するためには線路枕木面近くまで除雪する必要があり、開発されたのがブラシ除雪車である。

ブラシ除雪車のコンセプトは、
1) 枕木面からレール面下70[mm]までの除雪を目的とする。
2) 除雪運転速度は10[km/h]以上とする。
3) 除雪幅は3,000[mm]以上とする。
4) 騒音対策として除雪車中心より3[m]離れた地点で85[dB]以下とする。
の4点である。
除雪方法は回転式ブラシによって雪をかき上げ、ロータリーブロアによって吸い込んで上部のシュートから吐出する。ブラシは道路清掃用のポリプロピレン系のものを試用したがブラシの損傷や脱落が多かったため、ポリエステル系のものが本採用されている。除雪用エンジンとして600[PS]級を2基搭載している。また、スプリンクラーの作用によって湿り、凍結した雪を取除くためにアイスカッターが装備されている。
SRB-6000試作車では自走するためのエンジンを持たず、もっぱらモータカーで推進・牽引されることを前提としていた。また、除雪装置は一方方向にしか排雪できないため、運用上の制約がある。

また、高架上など雪捨てができない区間のため、SRB-6000で除雪した雪をホッパから取込み、搭載の油圧シリンダで600[mm]角に圧縮する排雪運搬車も合わせて開発された。圧縮された雪はベルトコンベアでトロへ積込み、保守基地で下ろすことになっていた。


△試作車の前位側 文献4)より

 

■SRB-6000(量産車)
SRB-6000量産車は1993年に製作された試作車を元に1995年から1997年までに4両製造された。試作車では除雪用エンジンしか持たなかったが、量産車では走行用エンジンを持ち自走可能となっている。
除雪装置は試作車と同様に一方方向にしか使用できない。このため、1号機と2号機が上り向き、3号機と4号機が下り向きに向けて運用された。


△量産車の前位側 運転室の前に走行用機関室が追加されている。

 

諸元(試作車)

■寸法

長さ 17,000[mm]
3,400[mm]
軌間 1,435[mm]
自重 40[t]

 

参考文献

1)蔭山経広・狩野正章『東海道新幹線の雪対策』,新線路,46巻,11号,鉄道現業社,(1992.11)
2)奥隆・狩野正章『新形除雪車の開発』, 新線路, 第47巻 11号, 鉄道現業社,(1993.11)
3)渡部孝史『東海道新幹線の雪害対策』, 新線路, 第52巻 11号, 鉄道現業社,(1998.11)
4)野間佐和子『はたらく電車100点』,のりものアルバム,23,講談社,(2000.11)
5)松田務『モロ、ハイモ』,トワイライトゾ~ン マニュアル14,ネコ・パブリッシング,(2005)