N-MCR-600

概要


本形式は狭軌タイプである。

製造番号は6001号車から順に付与される。

個体ごとの差異としては、

ロータリー側運転室の前面窓形状(縦長/正方形)
開戸の窓の枚数(1枚/2枚)
運転室側面の窓形状(五角形/台形)
機関室側面ルーバーの形状(丸形/角型)
ブレーキ(両抱え式/ディスク)
床下の防雪カバー(有/無)
霜取りパンタ(有/無)
夏姿時のロータリー側作業台(有/無)

などがあげられる。

初期型は

ロータリー側運転室の前面窓形状が縦長
開戸の窓の枚数が2枚
運転室側面の窓形が五角形
機関室側面ルーバーが丸形

となっている。

後期型は

ロータリー側運転室の前面窓形状が正方形
開戸の窓の枚数が1枚
運転室側面の窓形が台形
機関室側面ルーバーが角型

となっている。

1997年以降の北海道のN-MCR600にはマルチプラウと呼ばれるラッセルを装備している物がある。
このマルチプラウは翼が変形することで、一般的なV字ラッセルだけでなく、片流れや逆V字形態とすることができる。

諸元


■ エンジン

エンジン名称 カミンズ KTTA19C
エンジン出力 560 PS/ 1,800 rpm ※

※後年出力が600 PSに増強されている

■ 牽引性能

勾配 牽引重量 単車 牽引時
0 ‰ 290 t 55 km/h以上 43 km/h以上
10 ‰ 110 t 55 km/h以上 30 km/h以上
25‰ 80 t 52 km/h以上 19 km/h以上

 

■ 排雪性能

最大除雪量 20,000~23,500[m3/h]
最大除雪幅 ロータリー 5,200 mm
V字ラッセル 4,500 mm
逆V字ラッセル 4,200 mm
片流れラッセル 4,400 mm

 

参考文献


トワイライトゾ~ン MANUAL14 p322「モロ、ハイモ」
1)松田務, 『MC -一般型モーターカー見聞録-』, トワイライトゾ~ン マニュアル11, ネコ・パブリッシング,(2002)
2)井上浩, 『軌道モータカー入門 N-MCR-600形(1)』, 新線路, 49巻8号, 鉄道現業社,(1995.8)
3)井上浩, 『軌道モータカー入門 N-MCR-600形(2)』, 新線路, 49巻10号, 鉄道現業社,(1995.10)
4)井上浩, 『軌道モータカー入門 N-MCR-600形(3)』, 新線路, 49巻11号, 鉄道現業社,(1995.11)
5)井上浩, 『軌道モータカー入門 N-MCR-600形(4)』, 新線路, 49巻12号, 鉄道現業社,(1995.12)
6)山本博・佐藤清光, 『秋田新幹線における効果的な除雪』, 新線路, 52巻11号, 鉄道現業社,(1998.11)



※本機は、製造銘板に”-S”が付いていないが標準軌仕様である


※本機は、製造銘板に”-S”が付いていないが標準軌仕様である


※本機は、製造銘板に”-S”が付いていないが標準軌仕様である