1997年に開発された新型確認車。
従来検知棒や目視にて行っていた確認作業を画像処理によって行うことができる。
100~400[m]の間で見通し距離に応じて監視距離を変更しながら走行し、400[m]前方の25[cm]角以上の支障物を検知すると自動的にブレーキが作用して支障物の手前に停車することができる。
夜間に400[m]先の光量を確保するために運転室上部にサーチライトを搭載している。
このサーチライトは線路内のみに光を照射できる集光装置を備える他、路線データや監視距離に応じて照射位置を変更することが可能である。
また、画像処理への影響を低減するためにエンジン回転数が一定の発電機を搭載し、トランジスタフルブリッジPWMベクトル制御4象限VVVFインバータ制御による電動機にて走行することで、画像ブレの発生しやすい固有振動数を避けている。
完全自立型のATO装置を装備している。
支障物検知装置による前方の安全確認と自車に保存されている速度データーベースを元にATOによる自動運転が可能である。
この他にも回転式運転台や遠隔操作が可能なリモコン装置などを装備している。
諸元
重量:21.4[t]
走行性能
勾配 単車速度
0[‰] 100[km/h]
10[‰] 85[km/h]
20[‰] 67[km/h]
参考文献
三菱重工技報 Vol.34 No.2 p146「新幹線新型確認車」
https://www.mhi.co.jp/technology/review/pdf/342/342146.pdf
東日本旅客鉄道 三菱重工業 特開平7-1003「鉄道車両用支障物検知装置」
https://patents.google.com/patent/JPH0710003A