CEM


■概要
1999年にJR東日本に1両が導入された架線延線を目的とした大型電気作業車である。CEMは Catenary Exchange Machines(架線巻取延線車)を指す。

CEM100と同じように架線延線を目的とした車両。
ハーフセットで運用試験・訓練していた1号車(CEM100)のフルセット稼働に向けた2号機として導入された。

2022年に廃車解体が確認されている。

■構造

・巻取・延線装置

△安田製作所製の張力発生装置 文献2)より

CEM100で搭載していた「ダブルキャプスタン方式」の巻取・延線装置から国産の安田製作所製の「シューチェーン方式の装置」に変更となっている。これは、CEM100の試験過程で「準備作業の軽減」と作業性の向上」及び「コストダウン」を図る必要が生じたためである。
1996年度に送電線延線で使用されていたシューチェーン方式で対応可能か基礎試験を実施して見極め採用とした。

 

また、昇降式の作業台と車端部の車輪ががなくなっている他、クレーンが追加されている。

 


参考文献
1.井口茂男,『新幹線トロリ線張替に伴うハンガ自動取付替装置の開発と実用化』,第10回鉄道電気技術研究発表会論文集,日本鉄道電気技術協会,(2000/10)
2.『張力印加工法によるトロリ線張替について』,電車線路技術進展のあゆみ(平成22年度版),日本鉄道電気技術協会,(2011/3)