UCM-SM


■概要
UCMは多様なカスタマイズができる小型道床整理車である。
顧客要望により検測機能や道床安定機能を盛り込むことができる。

世界初のUCMは2020(令和2)年5月に08-1XSと共に京王電鉄に納入されている。

 

■各種機能
以下、UCMが持つ各種機能についてオプション機能についても合わせて述べる。

・検測システム
仕上検測・単独測定も可能なトロリー型測定システム。最高35[km/h]で走行し前後どちらへも進みながら測定ができる。慣性計測装置(IMU)には最低測定速度の制限がないためバラスト除去作業と同時に行うことができる。
単独測定走行時の測定データは08-1XSのALC(自動制御コンピュータ)に送信して処理することが可能。

△測定トロリー。文献1)より

・メインスイーパー
余分なバラストを掃き出してサイドコンベヤにのせ右側または左側の道床肩に運び出す装置。ブラシには高さ調整機能がついている。

・スタビライザーユニット
スタビライザーユニットが水平振動を発生させバラスト内の空隙を安定させる。搗き固め作業直後のマクラギの横抵抗力の増加を主目的としている。

・ファインスイーパー
機械後部に装備しマクラギ上部の余分なバラストを除去する。

・レール締結装置用ブラシ
締結装置付近のバラストを除去する回転ブラシを4つ装備できる。

・バラストブラシ
搗き固め作業後マクラギ上の余分なバラストがそれほど多くない区間でメインスイーパーの代わりとして使用できる。

・セルフローダージャッキ
機械をトレーラーに載せ速やかに作業現場まで輸送することを可能にする。

上記機能のうち京王電鉄向けの1号車にはメインユニットとして測定用トロリー、サブユニットとしてバラストブラシ、締結装置用ブラシ、ファインスイーパーが装備されている。

参考文献
1)TODAY No.136日本語版『UCM 多機能小型道床整理車複数の機能が搭載された新しい小型道床整理車』
https://aktuell.plassertheurer.com/ja/aktuell136/ucm-多機能小型道床整理車複数の機能が搭載された新しい小型道床整理車(2023.04.28)