R300Aをベースとして排雪能力の追加・最高速度を100[km/h]に向上させた確認車。
東北、上越新幹線への対応を考慮して設計された。
R300Aからの変更点は以下の通りである。
・エンジン馬力を185PSから235PSに強化
・車体構造の変更(全高の低下、全長の増加)
・冬季装備としてスノープラウが取り付け可能
・ワイパーから旋回窓に変更(試験機はワイパーを装備していた模様)
・高速対応の一軸台車に変更
従来の確認車では走り装置として一段リンク式の板バネが使用されていたが、本形式では高速運転を行うために一軸台車が採用されている。
・速度向上に伴う電磁吸着ブレーキ装備
このブレーキは車体中央下部にレール方向に4組が取り付けられており、通常時はバネにより格納されているがブレーキ弁が非常位置に来ると電磁吸着体がレール面直下に降り、吸着力が発生し吸着制動を掛けることができる。
諸元
全長:8.30[m]
全高:3.15[m]
全幅:3.14[m]
重量:15.0[t]
エンジン:235[PS]/2200[rpm]
走行性能
勾配 牽引荷重 単車速度 牽引速度
00[‰] 15[t] 100[km/h] 80[km/h]
15[‰] 15[t] 70[km/h] 30[km/h]
参考文献
日本鉄道施設協会 保線機械便覧 p223「141.軌道モータカー(235PS確認車兼用)」
富士重工業 特開昭57-090260「一軸台車」
https://patents.google.com/patent/JPS5790260A
日本国有鉄道 富士重工業 実開昭55-048526「軌道車両用電磁レール吸着ブレーキ装置」