タダノの軌陸クレーン


■概要
タダノは小型移動式クレーンの製造で有名であるが、軌陸クレーンという分野においてはラフタークレーンをベースとした軌陸ラフタークレーンを製造している。
ここではベースであるラフタークレーンの構造について解説する。
ラフタークレーンの主な構造は以下のようになっている。


△参考文献1)より。

ラフタークレーンをアッパ側とロワ側とに分割すると以下の構造となる。


△参考文献1)より。

ロワ側にはエンジンや変速機、タイヤ等が備わっているが、運転室はアッパ側にあるためロワ側単体での運転はできなくなっている。似た構造のオールテレーンクレーンはアッパ側、ロワ側ともに運転室、エンジンが備わっているためアッパ側を取り外してロワ側だけでの走行が可能となっている。

 

■GR120NLDW/NDW 主要諸元

 

■クレーン

クレーン容量 5.3[m]ブーム 12,000[kg] × 2.0[m] (8本掛) ・・・ 12[t] 吊仕様
4,900[kg] × 4.0[m] (4本掛) ・・・ 4.9[t] 吊仕様
シングルトップ 1,800[kg] (1本掛)
最大地上揚程 ブーム 24.7[m]
最大作業半径 ブーム 22.3[m]
ブーム長さ 5.3[m] ~ 23.8[m]
ブーム起伏角度 -3[°] ~ 82[°]
アウトリガ張出幅
脱輪復旧機能付
最大 4.7[m]
中間 4.3[m]、 3.5[m]、 2.7[m]
最小 1.79[m]

 

■寸法・重量

全長 8,530[mm]
全幅 2,200[mm]
全高 3,020[mm]
車両総重量 19,635[kg]
前軸重 9,785[kg]
後軸重 9,850[kg]

 

■軌道走行性能

最高走行速度 単独時 25[km/h] (勾配 0/1,000)
単独時 15[km/h] (勾配 0/1,000)
登坂能力 勾配 35/1,000 を走行可能
勾配 35/1,000 を停止状態から発進可能
最小通過曲線半径 100[m]

 

■道路走行性能

最高速度 49[km/h]
登坂能力(tanθ) 0.6
最小回転半径 4.8[m] (4輪ステアリング)
8.5[m] (2輪ステアリング)

 

参考文献
1)コベルコ建機日本株式会社『建設機械とは』
https://www.kobelco-kenki.co.jp/company/recruit/2023/products/machine/crane.html(2022/09/24)

2)株式会社タダノ『軌道陸上兼用車 旧モデル GR120NLDW/NDW 主要諸元等』
https://www.tadano.co.jp/products/rr/gr-120ndw/index.html(2022/10/07)


 

GR-120

(GR-120N-2)

(GR-120NDW)

(GR-120N-2)

(GR-120N)

(GR-120N-2)

(GR-120N-2)

GR-180

(GR-180N-1)

(GR-180N-1)

(GR-180N1)