RIM-7

△トンネル覆工アーチ部の作業を行うRIM-7 文献4)より


■概要
1976年から1986年にかけて富士重工が9両を製作した構造物作業車である。
RIMは「Rendezvous in Moonlight」の略で、富士重工の初期の土木作業車(構造物作業車)や電気作業車はいずれもRIMの後に数字を付与した形式であった。
RIM-7は主にトンネル覆工の点検・作業に用いられた。

△トンネルの割合が多い山陽新幹線に多く配備された。

 

■高所作業機
架線を避けて移動可能なブーム式高所作業機を装備している。
RIM-1とは異なり放水銃は装備されていない。

 

■横取装置
RIM-1とは異なり横取車輪が装備されている。

 

■後位運転室
前位運転室のみであったRIM-1に対し、RIM-7では後位側にも運転室が設置されている。

△4位側には後位運転室が備えられている

 

■台車
保守基地の間隔が広い新幹線での使用にあたり、従来の保守用車で使用していたリンク式の走り装置ではなく高速性能が高い一軸台車を採用している。

 

■走行性能

勾配 牽引荷重 単車速度 牽引速度
水平線 15[t] 70[km/h]以上 65[km/h]以上
15‰ 15[t] 55[km/h]以上 30[km/h]以上

 

参考文献
1)末次亮『新幹線の構造物検査の現況』,鉄道土木,12巻,1号,日本鉄道施設協会,(1970.1)
2)山田敏雄『新幹線土木構造物の保守管理』,新線路,47巻7号,鉄道現業社,(1993.7)
3)田谷通雄『新幹線における土木構造物検査』,新線路,51巻,8号,鉄道現業社,(1997.8)
4)表紙,日本鉄道施設協会誌,37巻,2号,日本鉄道施設協会(1999.2)
5)松尾廣和『新幹線トンネル検査車(TK)の開発』,日本鉄道施設協会誌,40巻,2号,日本鉄道施設協会(2002.02)
6)藤川央玖人『新幹線保守用車の紹介』,建設機械施工,75巻,3号,日本建設機械施工協会,(2023.3)