概要
MTT-60は、1968年10月に開発された小型の電気式マルタイである。
人力によるタンパで行っていた小むら直し作業の機械化を目的として、
名古屋鉄道と芝浦製作所の共同研究により開発が行われた。
名古屋鉄道のほか、伊豆急行にも導入されていることが確認されている。
諸元
■ 寸法・重量
長さ | 4.2[m] |
幅 | 2.1[m] |
高さ | 2.0[m] |
自重 | 5[t] |
■ エンジン
エンジン名称 | いすゞ C221 |
エンジン出力 | 35[PS]/2,400[rpm] |
■ 作業用機器
発電機 | 25[KVA]/1,800[rpm]/3相交流60HZ-220[V] |
起動用電動機 | 2P-600W,3,400rpm, 200V-60c/s-3φ (8台搭載) |
油圧ポンプ | 105[kg/㎤] (タンピング用:1台、走行用:1台) |
油圧モーター | 105[kg/㎤] (走行用:2台) |
■ 性能
タンピング時間 | まくら木1本あたり14[秒/] |
作業能力 | 150~200[m/h] |
走行速度 | 30[km/h](油圧モータ単独駆動) 15[km/h](油圧モータ複動駆動) |
参考文献
1)鈴木清『名古屋鉄道における小型マルタイ-小むら直し作業の機械化-』, 鉄道線路, 17巻, 10号, 日本鉄道施設協会, (1969年10月)
2)川口千二『伊豆急行の保線』, 鉄道線路, 26巻, 12号, 日本鉄道施設協会, (1978年12月)
MTT-60A