TMC101

概要


TMC101は、TMC100系の標準軌用である。

1960年代前半、東海道新幹線の建設工事に伴い、敷設された標準軌上にて使用する軌道モータカーが求められた。このために同時期に狭軌用として増備されていたTMC100Bの標準軌版として製作されたのがTMC101シリーズである。

東海道新幹線建設工事用として製造されたTMC101Aと、その後の新幹線軌道保守用または標準軌の私鉄用として製造されたTMC101Bの2車種が存在した。


1960年代前半、東海道新幹線の建設工事が開始された。これに伴いレールと枕木をセットした軌框をはじめ、さまざまな建設資材を輸送する必要に迫られ、当時増備が進んでいたTMC100Bをベースとした標準軌用軌道モータカーとしてTMC101Aが製作された。前位に簡易自連、後位に自動連結器を取り付け、ブレーキ装置がモータカー同士での重連制動に対応している。転車装置は松山式の油圧式転車装置を装備するが、省略しているものもある。

製造番号204~。


東海道新幹線の建設工事がひと段落した後、新幹線保守用の軌道モータカーとしてTMC101Bの増備が開始された。基本的な構造はTMC100BやTMC101Aと同じであるが、こまかな改良が加えられている。初期のものは転車装置を備えないが、後から製造されたものは富士重工業製の大型自動転車装置を備え、荷台に3[t]積載したまま転車が可能となった。
標準型のほか、さまざまなオプション装備品を付けた車種が存在し、黎明期の新幹線保守の大役を担ったモデルである。
東海道新幹線用のほか標準軌の私鉄にも納入実績がある。

製造番号321~。