BU 70

写真:BU 70。この写真は右下に「MATISA」の文字があることからメーカー完成写真と思われるため、日本国鉄の個体ではない可能性がある
日本鉄道技術協会「軌道保線機械のいろいろ」『JREA』9巻3号,1966年,写真pより

 


 

BU 70は、MATISAの分岐器向けマルチプルタイタンパーである。

 

■概要

本機種については詳しい情報が少ないが、普通のマルタイではツールが支障する分岐器等のある区間に対応した、特殊なタンピングユニットを装備しているとされる1)。外観から車体はB 60をベースにしていると推測され、各タンピングツール個別に上下できるものと思われる。

 

BUN 70を用いた伸縮継目つき固め作業の模式図
牧本(1967)より

国内では1台(BUN 70)のみが1966年4月に東海道新幹線大阪保線所・大阪機械軌道支所へ配置され、ロングレールの伸縮継目がある区間におけるつき固め作業に使用されたという2)。形式名(N)からレベリング機能付きと思われる。

 

■諸元

諸元は以下の通り3)

自重 16[t]
エンジン GM 140[PS]/1800[rpm]

 

■脚注・文献

1)日本国有鉄道『新幹線十年史』,1975年,日本国有鉄道新幹線総局,p.717.

2)牧本 允夫「新幹線のマルタイによる定期修繕について」,日本国有鉄道編『第20回保線講演会記録』,1967年,日本国有鉄道施設局,pp.185-196.

3)日本国有鉄道,前掲1.