HEZB-17ZP


■概要
仙台市地下鉄南北線は地上区間を中心にバラスト軌道区間が存在する。開業時に芝浦製作所製M51型マルタイを導入し使用していたが、その更新用として平成23(2011)年に1両が導入された。導入と同時期に東日本大震災が発生しているが、被災した同線の復旧に大きく寄与したという。1)
北重製マルタイは大変珍しく、日本国内において本機種しか確認されていない。
但しタンピング装置は芝浦エレテック(旧:芝浦製作所)製多頭タンパMT-8を架装する形で製作されている。1)
駆動方式はディーゼル発電機を動力源としたハイブリッド式2)であり、同線所属の堀川工機製モータカーと性能が揃えられている。

諸元を下記に示す。

項目 記事
最大寸法 長さ(連結面間) 約7,750mm
約2,850mm
高さ(レール面より) 約3,400mm
軸距 3,300mm
車輪径 φ660mm
軌間 1,067mm
ピン連結器 高さ 320mm・420mmの2段式
ピン径 φ40mm
重量(運転整備重量) 約17t
機関 型式 290×330L ファン空冷
定格出力 60kw
駆動方式 ACサーボモーターによる
推進軸2軸駆動方式
制動方式 回生ブレーキ(電気停止ブレーキ)
足踏式ディスクブレーキ
(4軸ディスクブレーキ)
フェルセーフ型駐車ブレーキ
(足踏み式ディスクブレーキ同時作動)
その他装置 故障診断装置
リモコン式サーチライト
エンジン発電機
多頭式タンピング装置

北陸重機工業株式会社(2011)表1-1より引用。

■参考文献
1)三浦亮「芝浦グループと保線との関わり 芝浦エレテック」,新線路,67巻7号(2013)
2)北陸重機工業株式会社『仙台市交通局殿向自走式多頭タンパー車 MT-8 HEZB-17ZP 取扱説明書』(2011)
※イベント時に仙台市交通局殿より提供のあったもので第2編 構造及び性能の抜粋部分

■脚注
1)三浦亮(2013)
2)北陸重機工業株式会社(2011)