■概要
阪急電鉄に納入されたツインバラストスイーパー。
■背景
同社が1989年に導入したマルチプルタイタンパー(08-16SLC)では、タンピングツールがマクラギ方向に可動せず脱線防止ガード敷設区間は搗き固め作業が行えなかったが、2001年に導入されたマルチプルタイタンパー(08-16U)ではタンピングツールがマグラギ方向に可動するようになり、脱線防止ガード敷設区間でも脱線防止ガードを避けての施工が可能となった。
マルチプルタイタンパー(08-16SLC)に連結されていた芝浦製作所製BC-105は、脱線防止ガード等が設置されている区間においてはメインスイーパーが干渉するため使用することができなかった。
このため、マルチプルタイタンパー(08-16U)に合わせて脱線防止ガード敷設区間でも使用可能なバラストスイーパーを開発することとなった。
■構造
ツインバラストスイーパーの名の通り2つのメインスイーパーを備える。
メインスイーパーは固定スイーパーと可動スイーパーに分かれており、固定スイーパーは左右レールのガードレール部のブラシが省かれている。
ブラシを3ブロックに分割配置した可動スイーパーは脱線防止ガードの位置に合わせてマクラギ方向にスライドさせることで、脱線防止ガードに干渉せずにそれ以外の範囲を整理することが可能である。
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■参考文献
1)北村稔二・上久保祐介『阪急電鉄の大型保線機械』,新線路,56巻,7号,鉄道現業社,(2002.7)