TMC501

TMC501Cがベースと推定されるタイプである。
北海道新幹線と山陽新幹線で導入されており、それぞれ仕様が異なる。


■北海道新幹線仕様

2014年に2両が導入され、北海道新幹線用標準機モータカーとして奥津軽いまべつに1両、木古内に1両が救援用として配備されている。
片流れ除雪装置を装備しており除雪作業を行うことが可能である。
他のTMC501と比較した場合、外観上の差異として旋回窓の装備やラジエーターグリルが側面にあること、2エンド側の扉が中央付近にあることなどが挙げられる。

参考文献
1)青木輝之,『北海道新幹線における冬季安定輸送への取組み』,新線路,71巻,5号,鉄道現業社,(2017.5)

 

 


■山陽新幹線仕様

山陽新幹線には老朽化したモータカー(TMC301TMC301C-WTMC501CTMC501C-WMR1524WD-28AWD-H28AMM0200MM0300GT-275-S)が数多く存在し、これらの置換のために導入されたと推定される。
2021年から大量導入が開始され、2025年9月時点で21両が確認されている。
なお、松山重車輌工業製 MR1017が2019年に導入されたが、こちらの配備数は確認された範囲では2両に留まっている。

・画像撮影装置の搭載
2025年4月以降、徒歩巡回に替わる線路設備点検手法として、計3両に画像撮影装置が搭載されている。
画像撮影装置は、赤外線レーザーにより高さと輝度を取得する3Dカメラ、ラインスキャンカメラによりカラー画像を取得する2Dカメラ、沿線環境を含めた線路全景を取得するエリアカメラから構成されており、線路陥没や締結装置の脱落等を判断することができる。

△後位側端梁に画像撮影装置を備える

 

参考文献
2)浦崎拓人・南里卓洸・井上拓也,『山陽新幹線におけるデジタル画像を使用した線路設備点検』,日本鉄道施設協会誌,63巻,9号,日本鉄道施設協会,(2025.9)