架線の延線作業を行う延線車。
SWはStretchWagonの略である。
富士重工のSWの流れをくむタイプと新潟トランシス後に登場した機種の2種類が存在する。
富士重工からのSW
■概要
富士重工のSWの流れの車両であり、製造番号は続番と推測される。
JR西日本への導入が確認されている。
■構造
クレーンや延線機の配置等は富士重SWを踏襲している一方、高い位置に設置されていた運転室が低い位置に移り、作業台が運転室の上まである構造となっている。
新潟トランシスからのSW
■概要
2009年より登場した電気作業車。前述の富士重工からのSWの銘板が”延線車”なのに対し新型のSWは銘板が”電気作業車”である。
新型のSWはPlasser&TheurerのCEMの後継として製造された。
製造番号は1~から付与されており、旧来のSWと区別がなされている。
現在JR東日本とJR北海道への導入が確認されている。
販売価格:2.5[億円/両](平成27年時)
■構造
外観上の特徴は車両長の長さとトラス状の補強が挙げられる。
車両には架線を延線/回収するための安田製作所製の架線延線装置が搭載されており、1600[m]分の架線を巻いたドラムを搭載することができる。
■諸元
重量 | 58.0[ton] |
■走行性能
勾配 | 牽引重量 | 単車積載時速度 | 重量牽引時速度 | 積載荷重 |
水平線 | 60[t] | 85[km/h] | 70[km/h] | 3[ton] |
15‰ | 60[t] | 30[km/h] | 20[km/h] | 3[ton] |
30‰ | 60[t] | 20[km/h] | 5[km/h] | 3[ton] |
参考文献
1.ドクターイエロー&East-i 新幹線事業用車両徹底ガイド p49「鷲宮保守基地 保守用車カタログ」
2.JR北海道 「北海道新幹線で使用する主な保守用車等の導入について」
https://www.jrhokkaido.co.jp/press/2015/151009-1.pd
3.株式会社安田製作所 「製品情報 鉄道」
https://www.yasuda-s.jp/railway/